私にマイクを

中谷聖子の生活とは

いつから、夫に嫌悪感しか抱かなくなったのだろう。

俺は外で働いてる、と、昭和の言い分に対して、こっちのタイムスケジュールを書いて背中に貼ってやろうかと思った。

確かに聖子は働いてると言ってもパートタイム。
運良く風太が保育園に入れたので、少しでも稼ごうと働きに出た。

外の仕事と家の仕事、自分は２つも掛け持ちしてるのに、夫が何故そんなに偉そうにできるのか、理解に苦しむ。

イクメン、なんて言葉は、二次元の世界の言葉だと思っている。

「風太くん、おはようございます」

「しゃーかせんせ、おあよーござーます」

挨拶１つとっても、すごく一生懸命言う風太に、躾がどうのなど言われたくない。
お前自身の躾をどうにかしてもらいたい。

「今日、ちょっと遠くの公園行くので、風太くん昨日から凄く喜んでくれてました」

「あー、その事を話してくれてたのね、公園、公園って家でも話してました」

「風太くん、頑張っていこうね！」

20代、なんて眩しく笑うんだろうこの先生は。

水沢さやか先生。聖子も風太も彼女の大ファンだ。

「じゃあね、風太、いってきます！」

「あい！いってらっしまーす」

あー、、、
この子がいれば、私は何でも頑張れる。