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「わかるーーー!うちの旦那も、俺様俺様よ?何なのあの人種、早く絶滅してほしーわ」
和菓子屋のパートは、9時から15時まで。
店主も子どもがいる方なので、保育園からの突発的な呼び出しも快く了承してくれるいいところだ。
「佐々木さんとこもですかぁ」
同僚の佐々木倫子は、聖子の愚痴を聞いてくれる有難い存在だ。
「もう下の子も小学生になって、手がかからなくなったから、旦那のことなんてどうでもいいんだけどさ、完全犯罪があるなら、あの頃は真っ先に殺してたわよ」
「分かりますそれ。多額の保険金掛けておきたいです」
不思議な話だ。
この人しかいないと思って選んだ相手のはずなのに、今は殺意まで抱くなんて。
「うちなんて、全員女だからさ、も、旦那の存在なんて透明人間よ。子どもも分かってんのよ、小さい頃にかまってくれなかったくせに、今更一緒にどっか行こうとか、ウザいだけだって」
「いいなぁ女の子。うちは男の子1人だからなぁ」
「いいじゃない!成長した息子と出かけるなんて、デートみたいで!!」
デートか、、、
悪くない。
「その為にも、アンチエイジングはしないとね!」
佐々木さんに腰の辺りを叩かれる。
確かに、この体型はデートどころではない。
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