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保育園にお迎えに行くと、風太は大好きな光太郎くんとブロック遊び中。
声をかけると怒られると、聖子は分かっている。
「あ、風太くんママ、お帰りなさい」
いつも眩しい、さやか先生。
「すみません、もう少しだけここで見ててもいいですか?」
ブロックに夢中な風太を見て、さやか先生も頷いた。
「風太、最近どうですか?」
「風太くん、最近、何でも自分でやるって言い始めたんです。
光太郎くんや美和ちゃんたちがやってくれてたことを、僕がやる!って」
早生まれの風太は、体も小さいせいか、同級生たちから年下のように扱われていた。
それにムッとするのは親ばかりで、風太自身はいつもニコニコしているので、聖子の小さな怒りは大きくなることはなかった。
「自分だってちゃーんとできるって、分かってきたんですね」
嬉しい。
風太の成長話が生きがいだ。
「あ、紅葉先生ー!それ危ないから、やめてあげてー」
さやか先生が甲高い声をかけた先にいた先生に、聖子は文字通りギョッとする。
髪が
赤い
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