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目が覚めるとそこは病室だった。
手も足も動かない。目も見えない。口もしゃべれない。
「娘さん、気づかれたみたいです」
知らない声。
「千恵!良かった……。生きてて」
お母さんの声。
「なんであんなところにいたの?あなたたち、事故にあったのよ。真昼ちゃんは死んじゃったのよ。なんであんなところにいたの?」
お母さんの声は震えていた。
真昼が死んだ。
動けない。しゃべれない私の目から涙が落ちた。
もう真昼に会えない。
私をお父さんに会わせるために一緒に頑張ってくれた真昼に会えない。
真昼、会いたいよ。
お父さんより会いたいよ。
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