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目が覚めるとその前には大きくなった真昼がいた。
「真昼……」
「真昼?私、由香だよ?どうしたの花菜?しかも泣いてるし」
「あ、ごめん。なんか嬉しくて」
「花菜、変なの。もうすぐ青森だよ」
「うん。十和田湖行けるね」
「うん。今度こそね」
「え?」
やんわりと微笑む由香。
ああ。私たちは生まれる前から、生まれ変わる前から友達だったんだ。
由香は。真昼は生まれ変わっても私の側にいてくれたんだ。
私は、私の目頭にたまった涙を拭う。
「今度こそだね」
あなたに会えた。どうやら私は会いたい人に会えていたらしい。
了
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