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「情報によるとこの街」
ビル群を空から見下ろす。
北クシナダへ来たのは初めてだった。
臨海コンビナートを中心とする都市。
碁盤の目状に整備されている。
都市の外れ南の空港へと着陸態勢に。
未来は手にした立体写真をずっと見ていた。
母らしき写真。
目隠しされているがシャールの見当識では母だった。
着地の揺れ。
急減速して滑走路を走る旅客機。
「お疲れさま」
ハッチが開く。
乗降車のタラップを下る。
深呼吸をして空を見る。
緑がかった日の光。
シャールは上着を脱いで手に掛ける。
空港のゲート先を見渡すエージェント。
「バスが来るよ」
そう言うと慣れた様子で歩き出した。
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