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   18 非常階段の扉を開けてさらに催涙弾発射。 催涙弾の煙をよけた人が来ることもなく。 エレベーターから侵入した斥候から通信。 ”フロアは無人、繰り返すフロアは無人” 「屋上」 「制圧」 「実行演算追尾。過去二十四時間」 「ファクトリーシンパ犯行声明発表」 「撤収!鑑識は残留」 十三階。 「空振りだったみたい」 無線機の会話から察しがついた。 エージェントの通信機が鳴る 「――わかった」 非常階段から警官隊が下りてくる。 エレベーターも昇ったり下がったりしている。 昼下がり、白日夢のような感触。 エージェントは通信を切った。 「同僚から連絡、保護したって」 何だか疲れた。
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