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非常階段の扉を開けてさらに催涙弾発射。
催涙弾の煙をよけた人が来ることもなく。
エレベーターから侵入した斥候から通信。
”フロアは無人、繰り返すフロアは無人”
「屋上」
「制圧」
「実行演算追尾。過去二十四時間」
「ファクトリーシンパ犯行声明発表」
「撤収!鑑識は残留」
十三階。
「空振りだったみたい」
無線機の会話から察しがついた。
エージェントの通信機が鳴る
「――わかった」
非常階段から警官隊が下りてくる。
エレベーターも昇ったり下がったりしている。
昼下がり、白日夢のような感触。
エージェントは通信を切った。
「同僚から連絡、保護したって」
何だか疲れた。
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