2  イース

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1 母の快気祝いにことよせて。 「シャール、あれどう?」 イースは楽しそうだった。 南クシナダ市。  シャールの大学から東へ約150km。 整備の工法が北クシナダ同様の都市。 大きさもほほ同じ。 合同庁舎は今も臨海区域にある。 まれにしか来ない南クシナダ市。 イースは一人てきぱきと歩く。 お任せでシャールは付いて行く。 財布は此方持ち。 昨日の電話。 母の件を報告したが父は。 「早く上がって来い」 そう言って電話を切った。 父とは段々疎遠に成っていくようだ。 「シャール、この店はどう」 大規模小売店の前だった。 「量で押してみる、と」
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