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「元気そうね」
イースも楽しそうだった。
人々に囲まれて母はよく笑ってる。
奴隷商に捕まるという「異質な」現実。
現実感喪失と人間不信。
「日常」とその祝福で囲い癒す企画。
今の処上手く行っているようだった。
未来は始終母の傍を離れない。
父は。
近所の人は親切に動いてくれていた。
部屋の中には常に十人程度の人が。
入れ代わり立ち代わり母を励まし行く。
帰宅後三日午後五時からのパーティー。
クシナダ連峰の麓の村落。
日は既に連峰の向こうへ過ぎ。
自然の静けさを破る牧場の乳牛。
灯りと人々の声。
「シャールも一杯どう」
未来は既に赤くなっていた。
明日には学校に戻る三人だった。
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