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「コトさん?」
画像が暗転したままのインターホン。
質問を畳みかける未来。
「どうしても行くの」
イ-スの咎めは厳しかった。
「ファクトリーに持っていかれた人身なんて」
どう探しても出て来やしない。
「住所検索に有ったよ、新居」
「偽装に決まってるでしょ」
「手掛かりにはなる、はずだと思う」
「確かにファミリーの窓口はクシナダ市だけど」
「政府の紹介だよ」。
暗いビルの1階ロビー
冷えて静かなフロアに時折自走車のモーター音が。
管理人は居ないね、と言ったきり応答しなくなった。
and-loidなのかもしれない。
外の陽光はまぶしいほど明るい。
「行こう」
未来の手を引く。
半球状の監視機が見てる気がした。
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