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「あーもう!もう少しかわいくできない?」
「ねえ、お姉さん。さっきから何撮ってるの?」
塾に向かう途中、僕は雪が降ってるにも関わらず一人で文句を言いながら写真を撮るお姉さんに声をかけた。
「ん?見たい?」
「見ていいの?ひぃっ!!」
お姉さんが僕にカメラの液晶を見せてくれたから興味深々だった僕は意気揚々と覗きこんで後悔した。
見せてくれた液晶にはそこにいるはずのないダブルピースをしている血塗れの顔が半分潰れた女の人が……。
「彼女、どうしてもインスタ映えする写真が撮りたかったらしいのだけど……あら?ありがとう。貴方が怖がってくれたおかげで彼女、ショックで成仏出来たみたい。」
僕は写真の女の人に呪われるかと内心びくついたが、それよりも平然と話すお姉さんが一番怖かった。
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