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「あっ!」  それは、今までに感じたことのないすさまじい感覚だった。尾骨から腰骨のひとつひとつを電流が駆け上り、整の脳内を麻痺させるように流れはとどまらない。激しく腰を振りながら、絶え間なく湧き起こる快感に、整はすべての理性を放棄して身をまかせる。  絡み合う視線が熱く溶けていく。曽根の存在は完全に消え去り、いま自分は城野の腕に抱かれている。そんな錯覚に、身体ごと支配される。 「あ、あっああ―――!」  身体の中心がスパークする。叫び声を上げ、何度も身体を震わせながら、整は絶頂を迎えた。  いつになく整が乱れたのが嬉しかったのか、その後も曽根は度々城野を誘うようになった。三人で酒を飲み、城野が寝入ったのを確認してから、声を殺して抱き合う。不埒な遊びに、曽根は夢中だった。  曽根に気づかれないよう細心の注意を払いながら、回を重ねていく毎に、整はより大胆に痴態をさらけ出した。曽根を口淫し、曽根の上でみだらに腰を振る。獣のように犯される姿を晒しながら、整は城野を求めた。なにも言わず、なにも乞わず、ただ視線だけで、城野を求め続けた。
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