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雪の日に
もう2月も下旬。
なのに今年はまだ雪が降る。
いつもはほとんど雪なんか降らない場所なのに。
そんな中でも梅の木は蕾を付けていた。
梅の為にも、もうそろそろ暖かくなってくれよ。
僕はそんな雪の日にぼーっと1人で川を眺めていた。
"これからどうしようかな。"
今日、2年付き合った彼女に振られた。
特に悲しいという感情もなくただただ、
"あー終わったんだな。"
そう思った。
「あの、ちょっといいですか。」
「…」
「あの!」
「え、あ、僕ですか?」
「はい。」
「何でしょうか。」
「モデルになって貰えませんか?」
「は?誰が。」
「あなたが。」
「何の。」
「私のコンクール用の写真の。」
「どうして。」
「何だか悲しい顔がそそられて。」
「あ、そう。」
え、悲しそうな顔してた?僕、悲しく見えるんだ。
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