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 謝らなくては。と、二ヶ月前とは変った、雪のない道を足早に進む。まだ寒かった。 「ここ……だよな」  彼女が立っていた場所に立ち、彼女の見据えた先を眺める。  言っていた通り、墓がたっていた。 「あの人は来てないんだな……そりゃそうか」  彼女は何もないこの地を撮りに来ていたのだから。  墓に近づき、彫られた字を見る。 『才塚 美貴』 「ふーん。名前的に若い女性かな。にしてもこの名前どこかで……あ、」  ふと視線を落とした先に、お供え物の下にある紙を見つけた。遺言書かと思ったが、それは予想外にも、僕宛だった。
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