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利賀 翔太 様 堅苦しく書く気はないよ。きっとあなたは、まだ私を思い出ないのだろうし。 翔くん。この呼び方も覚えてないんだよね。 未練があって成仏できないと嫌だから、今のうちにこの手紙に書いておこうと思います。 私はね、翔くんの幼馴染というやつでした。 翔くんが交通事故にあって引っ越しちゃってから、連絡もとれなくて、でも寂しい思いしてるのは私だけだと思うと、なにもできなくて。 翔くんが一ヶ月前、私に話しかけてくれたとき、びっくりした。驚きすぎて素っ気なくなっちゃった! この場所は、私と翔くんがよく一緒に遊んだ場所です。だから私の一番の思い出の場所。だからどうしてもここにお墓をたてたかった。 この手紙が読まれてるなら、私は死んじゃったんだね。最後にあなたと話せて良かった。 あなたが私を忘れても、私はあなたのこと好きだったよ。先に行くね。 才塚 美貴
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