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「ねぇっ、そこの君っ! 私の写真のモデルになってくれないっ?」
隣で写真を撮っていた少女に行き成り話しかけられ、思わず驚きに目を見張る僕。一応言っておくが、この少女と僕はあかの他人である。そんなあかの他人に行き成りモデルを頼むとは。この少女の質問の意図を図りかね、僕は彼女の質問に質問で返す。
「モデルって…えっと、先ず、何処かでお会いしたことありましたっけ?」
すると、少女は不思議そうな表情で小さく小首を傾げた。
「んっと、お会いしたも何も、初対面だよね? 私達」
彼女のその言葉に、今度は僕が首を捻る。
「ですよね。 なら、何で見ず知らずの僕に行き成りモデルなんて頼むんですか?」
僕のストレートなその質問に、彼女は瞳を見開くと、やがて大きな笑顔を見せた。
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