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めちゃくちゃ頭が良かったようなそんなイメージの子。でもあの頃は…
「あの頃は、身長が160くらいしかなかったですしね。あの後25センチくらい伸びたんです。
マジで。」
「え、引っ越して行ったのが一昨年だったから去年1年で25センチ伸びたの?!」
「そうっす、で今から学校行くんですよ」
と言ったので
「え?だって学校ってもう終わってるんじゃ…?」
と言いかけて、彼が私服だったことに気づいた。
今まで舞い上がり過ぎてて、
全然気づけなかったけど、
彼は私服だったのだ。
「もしかして、もしかして定時制とかなの?」
頭の良かった彼が何でと思ったけれど、
思わず聞いてしまった。
「そうっす。俺ん家親が離婚して、
今母親と弟と3人暮らしなんで昼間は工事現場の仕事してるんですよ」
「…そうなんだ、一也くん頭良かったのに…」
言ってしまった後に、ハッとしたけど遅かった。
「ん~まぁ、確かに特待生みたいな制度で入るって方法もありましたけど、ほら一日中授業とかで拘束されちゃうでしょ?ウチ年子の弟がいるから、ヤツの来年の事とか考えると金がほしくて。今は昼間働けるんで逆に有り難いっすよ」
そうやってニッコリと笑う彼が可愛かった。
少し日に焼けた肌と白いカットソーがとても似合ってたし、すごく好青年に思えた。
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