プロローグ「私とわたしとワタシ」

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それは小学2年生ぐらいの頃だった。 学校からの帰り道、ふと気付いたのだ。 喋ってないのになぜ声がするの? その問いも聞こえる。 あ、今聞こえてる! って声も聞こえてる。 やだやだやだやだ! 訳が分からなくなって泣いた。 怖いのにそれを見てるわたしがいる。 私を見てるわたしがそこにいるのだ。 私がわたしをみて、そのわたしをワタシが見てるのだ。 私が見てるとわたしが言って、わたしが見てるとワタシが言うのだ。 怖い怖い怖い。 わんわん泣いた。 私はわたしとワタシが怖い。 わたしとワタシがいる私が怖い。 それってホラー? ちがう。 それってスピリチュアルだ。
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