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この年齢になると、上司や部下からの挟まれ役になることが多くなり、やきもきすることが増えた。
しかもアッチの方もご無沙汰なので、イライラすることが増えていた。
だが、青島の笑顔を見ていると「今日は飲もうー!」と意気込みたくなった。
青島はげっ、としながら酔っ払いの介抱はごめんだと言っていたが、何だかんだで優しい奴なのは知ってるので安心だ。
飲みながら大学の時のバカ話しや、今のお互いの仕事の話しなどで盛り上がっていた。
すると青島が話題を変えた。
「赤田は結婚とかする予定ないの?」
「ないないなーい!」
「そんなに、胸張ってないないとか言う奴お前くらいだよ」
「だってないもーん」
「俺ら29歳だぜ?ってか、赤田彼氏居ないの?」
「いなーい」
「昔みんなで集まった時も居ないって言ってなかった?」
「うん。ずっと居ない」
「ずっとって…」
「かれこれ4年は居ないねー」
手元の焼酎を飲み干した。
青島は驚いた顔をしていた。
「何で?彼氏居なきゃダメなの?」
「ダメではないけど…」
「けど、なに?」
「いや、赤田普通に顔はいい方だから。4年も彼氏居ないのが不思議で…」
「あー、彼氏作らないようにしてるかなー。だって面倒じゃん」
20代前半で私は色々と悟った。
私は恋愛不適合者だ。
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