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《side 赤》
「けどさー、私だってムラムラする時があるから男欲しくなる時があるんだけど…」
隣で青島がビールでむせていた。
「大丈夫?」
咄嗟に青島の背中をさすった。
「……お前が変なこと言い出すから…」
涙目で私を睨んでいた。
変なことかなー?とりあえず青島が落ち着くまで背中さすろう。
「さすがに性欲の為に付き合うのは、違うかなーと思って。だから彼氏は作ってない」
だいぶ落ち着いたのか、青島は「女の言うことじゃない」とまた私を睨んだ。
「いやいやー、青島こそ女に幻想抱き過ぎじゃない?29歳にもなれば、女も色々あるよ」
そう言えば、青島って清純だよな。
女遊びしたり浮気してる話し聞いたことないな。
青島はまさかと言いながら「…お前彼氏は作らないって言ってたけど……そんな関係の奴いるのか?」と聞いてきた。
「そんな関係ってセフレ?」
また、むせている。
自分から聞いといて。
私は笑いながら「あはは!またむせてる。セフレ居ないよー、欲しいけど」と言うと勢いよくこちらに振り返った。
「…お前、本気で言ってるの?」
「え、うん」
「…その…身体だけの関係とかって今まであるのか?」恐る恐る聞く青島の姿がなんだか、可愛いく見えた。
「あるよー」
20代後半にもなれば、そんな経験もするだろう。
「……まじかよー」
「ちょっと、何よ。その顔。普通に皆んなあると思うよ」
「ないよ!」
「え?嘘?青島一夜限りとかないの?」
勢いよくビール飲みながら「ねーよ」と言いながらまた私を睨んだ。
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