第3話 重いお食事タイム

5/9

8人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
何だ本気で超能力が使えると思っているのだろうか人間にそんなこと出来る訳がーー何だか急に冷えてきたなコツンと頭に何かが落ちてきた、上を見上げるとスイカぐらいの大きさはありそうな氷の玉があった。 確かに人間なら超能力は使えないが式神ならそれくらいのことはできる、氷鬼があまりにも人間らしくて忘れていたが、氷鬼はれっきとした式神だ。 どうしよう、このままだと確実に天国へ逝ってしまう、考えろ俺、もういっそのこと謝ってしまおう、それでいこう、ここまで考えるのに0,5秒程、火事場の馬鹿力というやつだ。 「すみませんでした?」 そう言って必殺の土下座をする、プライド?そんなん知らん命の方が大切だ。 これを端から見ればヤバい状況だろう、小学生ぐらいの女の子が顔を真っ赤にしてるし、何か氷の下で男の人が土下座しているし、相当ヤバい俺がその状況に俺が遭遇したら迷わずに逃げるね。 「本気でやろうとしていないので、土下座とか止めてください」 氷鬼は焦ってそう言った。 よかった、まだ俺は生きていられるのか、まだ氷の玉はあるのかと上を見上げるが、そこにはボロボロの天井があるだけだった、電子レンジがチンと冷凍パスタが出来たことを知らせた。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加