ちこく、ちこくぅ

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 飛んだ意識を取り戻すように俺は勢いよく瞼を開いた。  視線を動かすうちに、暗闇が少しずつクリアになっていく。  目を覚ました俺の視界に入ってきたのは見慣れた部屋の天井だった。  急いで枕元に置いてある携帯で時刻を確認する。  携帯のディスプレイは午前五時過ぎを表示していた。  その数字をみて俺は呆れたように力なく笑った。 「夢だったのかぁ」  確かに今思えば、夢じゃないと説明できない不自然な事が多かった。  ただ、今の俺にとってはあれが夢であったという事実が大事なのだ。  本当に夢でよかった。  時間もまだまだ余裕だった。  俺は安心してゆっくりと瞼を閉じるのだった。 ~おわり~
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