Chapter1

19/19
20人が本棚に入れています
本棚に追加
/75ページ
「冗談なんて言ってないでほら、授業に遅れてしまうだろ」  制服の乱れを整えて、床に転がしたままになっていた資料の地図を手に持った。自分の体がギリギリの所で反応しなかったことに胸を撫で下ろし、改めて宙太郎を振り返る。 「おまえはソレをどうにかしてから教室に来い」  指をさした先には、宙太郎の股間の膨らみがあった。宙太郎は「伍火のエッチ」と頬を膨らませている。  そんなに可愛いルックスで、肉食なんて意外と男らしいじゃないかと感心してしまった。 (組み敷かれるよりは、逆の方が好みだけど)  しかし、そんなことは口にせず「先生には具合が悪いとかなんとかって説明しておくから」と付け加え、伍火は社会科資料室を後にした。
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!