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第3章 非リアにSはきつすぎる!?
チュンチュン ピピピッ
鳥の鳴き声とともに僕の目は覚める。窓から入ってくる心地よいそよ風が、前の日常を運んで来てくれた。...あれ?マナさんは...?おかしいな。いつもなら
「いたずらしちゃいますよ?」
って声を僕にかけているはずなのに...。
「...ん?なんだこれ?」
教科書で散らばった机のうえに、手紙が置いていた。その手紙を手に取り、中から一枚の紙を取り出した。その手紙にはこう書かれていた。
『愛するユウト君へ
先に学校へ行って来ます。
ユウト君だけのマナより』
なんだこれ。短っ。なんで手紙なんだよ。口で言えばいいじゃないか。
とはいえ何故先に学校へ行ったのだろう。何か用事でもあるのか?まあ、マナさんが居なくなってなくてよかった。
「あれ...僕...マナさんこの事...心配してる...」
やばい。もしかして僕...。マナさんが好きになっちゃった系?...なんて考えてみたけどやっぱり無理だ。僕に付き合いなんて早いんだ。
(...学校行くか。)
僕は背伸びをして、学校に行く準備をした。
キーンコーンカーンカーンコーン...
「あ!ユウト君!おは...じゃなかった...ん、コホンッ。おはよう。どうした?そんな寝ぼけた顔をして。よだれ垂らして私のえっちぃ夢でも見ていたのか?とんだ豚野郎だな。だが私は貴様だけにならえっちぃ事をされても平気だぞ。なんなら、私が貴様を踏んづけてやろうか。」
教室に入った途端、いきなり朝から訳の分からない事をペラペラと喋りだしたマナさんがいた。コイツいったいどうした?昨日とはまるで違う。流石の僕も少し驚いている。
「まあどっちにしろ、貴様はいつでも私の物だ。蹴られたりされたかったら土下座をして頼むがいい。」
本当にどうした。
「あ、見つけた!!赤花ユウト!!」
なんだなんだ。次から次へと何かしら湧いてくるぞ。
「きょ、今日貴様は...ひ、暇か!?もし暇なのであれば...私といいいいいい一緒に...かかかかかかえらないか!?」
前から言っているが、僕は彼女も作らない。すなわち一緒に帰るなどもっての他だ。いくら可愛いからと言ってそんなのにのせられる僕ではない。
「すまないが、またこん...」
「帰りの途中にケーキを一緒に食べたいのだが...だめ...か?」
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