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「…へ?」
「私はどんな手を使ってでも、あなたを私のものにします!」
うっわぁ~…変なスイッチ押しちゃった~…。こりゃもうダメだ。仕方ない。もうヤケクソだ。
「僕に振り向いて欲しいなら、僕の理想になってもらわないと。」
「ユウト君の…理想?」
「はい。僕の理想になってください。」
「どんなの?」
「それは自分で見つけてください。」
「…………わかった。ユウト君を私のものにするためよ!絶対にユウト君は私のものにするんだから!」
こういうめんどくさい人はこう返すくらいしか思いつかない。まあマナさんが僕の理想になったとしても絶対に僕は付き合わないからな。
「それじゃあユウト君。これからよろしくお願いします!」
「あぁ。よろし…ん?おい、どういうこ…」
バンッッ
勢いよくドアが閉められた。
「…。」
窓の外からはもうカラスの鳴き声は聞こえない。さっきまでオレンジ色だった教室も、次第に薄暗くなってきた。
「…帰るか。」
静かになった教室を後にし、僕は今日の夕飯の事を考えながら帰った。
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