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鳥の鳴き声が僕の目覚まし時計だ。可愛い音を鳴らしながら、僕を夢から覚まさせてくれる。だがそれも昨日まで。鳥の鳴き声が目覚まし時計になる事はもうなかった。どういうことかって?つまりこういう事……
「ユウトく~ん?朝ですよ~?起きないといたずらしちゃいますよ~?」
「ん…後5分だけ…」
「あれれ~?起きないんですか~?なら、本当にいたずらしちゃいますよ?」
「んあ………。ファッ!??」
僕の部屋にマナさんがいた。
「なななな…なんでいるんですか!?」
「なんでって…ユウト君の理想になるためですよ?」
「だからって…不法侵入はいくらなんでもいけないでしょ!!!」
「むっ。人聞きの悪い事言わないでくださーい。ユウト君のお母さんに住んでもいいってちゃんと許可頂いたんですから!」
「はっっ!??今なんて言った!!??」
「人聞きの悪い事言わないでくださーい。」
「違う!!その次!!」
「ユウト君のお母さんに住んでもいいってちゃんと許可頂きました!!」
母さん…。何許可してんだよ…。
「ていうか、いつからいたんですか?」
「タメ口で構いませんよ~」
「わかった。いつからいたんだ?」
「えっとー、昨日の夜の~…11時ごろですかね??」
もう怖くなってきた。俺が寝てた時じゃん。そんな夜中なのによく母さん家に入れたな。普通家に帰すだろ。
ガチャ
「2人とも~起きたかい?マナちゃん。よく眠れた?」
「はい!とてもぐっすり眠れました!」
「そうかいそうかい!そりゃ良かった!それと、これからよろしくね!」
「こちらこそよろしくお願いします!」
よろしくじゃない。カエレ。
「母さん!!なんでマナさんをこの家に住まわせるのさ!?」
「うるさいっ!!朝から大声出す元気あるならその元気を学校に行く準備に使え!!」
「チッ…」
「今舌打ちしたねっ!?親を怒らせるとどんな目にあうか思い知らせてやる~」
母さんがポカポカ僕を叩き始めた。母さんは基本毎日ふざけている。だからこの会話も楽しんでいるのだろう。
「こんな家族だけど、仲良くしてね!」
「はい!!」
結局マナさんを住まわせた理由は分からなかった。これからどんな事が待ち受けているのだろうと、不安で仕方なかった。
「ほらほらユウト!ボーッとしてないで、朝ごはん早く食っちまいな!!」
「わかったよ……。」
「マナちゃんも朝ごはん、食べな?」
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