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この星空の下で、キミを待ってる
「あ、また流れ星!」
隣で声を弾ませる僕の幼なじみ、星宮ソラ。
「ねぇねぇ、ユウは何かお願いごとした?」
この星空や月と同じくらい目を輝かせながら、ソラは僕に問いかけた。
「いや、僕はまだお願いごとしてないよ。ソラは?」
「あたしはねぇ……内緒!」
ソラは唇に人差し指を添えてパチリとウィンクをした。その顔は、さながら悪戯っ子のようで蠱惑的だ。
「お願いごとは心に秘めておくのがいいの!」
「あぁ、口にしたら叶わなくなるってやつ?」
「そうそう!」
そんなたわいもない話をしていたこの日は、瞬く間に時が過ぎた。
これは10年前、僕たちが7歳だった時の話だ。
それから時が過ぎ、僕たちは17歳――互いに進む道を定め、別々に歩いていく時期になった。
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