34話 王宮での謁見

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 祝賀会の当日、ロランはシンプルに『白のシャツとタイ、黒の燕尾服(えんびふく)』の服装とし、クレイグ氏が用意してくれた馬車に乗り、王宮へと向かう。  王宮正門で衛士による入場検査を受けた後、中央庭園を馬車で進んでいき、純金製の格子扉の前で馬車から降り、中央棟の正面入口扉まで歩いていく。  ロランが正面入口扉を通過すると案内役の衛士が、謁見の間、通称『太陽の間』の横にある待機部屋に案内し、合図があるまで待機するよう指示をする。  テーブルの上には、甘い香りのする紅茶といかにも高級そうな果物が用意されていたので、ロランは果物と紅茶をいただきながら合図が出るまで寛いで(くつろいで)いた。  しばらくすると、王宮の従者が待機部屋に入室しロランを謁見の間の扉前へと誘導していく。  謁見の間より「ロラン・スタイナー入場!!」という声が聞こえてきたため、ロランは扉を開け、レスター国王が座る玉座の前まで進んでいき、『丸の目印』がついた地点で止まり片膝をつき頭を垂れる(こうべをたれる)
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