31人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
想いは、男同士で契ろうとする狂気を孕みながら、私たちの間を行ったり来たりする。
彼のすべてがほしい。熱も吐息も衝撃も、彼から与えられるものすべて。
彼に抱かれるなら、もう朝など見なくてもいい。
「私をあなたのものにしてください」
私は目を閉じた。それを合図に、彼の腕がゆっくりと私の衣服にかかる。
きっと長い間、私は心のどこかでこの時を待ち望んでいたに違いない。
中将とひとつになることを――。
***
最初のコメントを投稿しよう!