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ゴトッ
飲みあげたコーラのラベルを剥がしていると、真っ暗なリビングから音がした。
僕と似て控えめな性格の心臓が、突如存在を主張しだす。
やはり、付箋に除霊の効果はないらしい。
リビングの方に目を向けて、不恰好な戦闘態勢をとっていると。
「・・・凌太起きてたのか」
幽霊ではなく、少し驚いた様子の親父が顔を出した。
あんなにうるさかったのが嘘のように、心臓がおとなしくなる。
「なんだ親父か・・・」
親父が冷蔵庫からお茶を取り出し、コップに移してから口に含む。
風呂上がりなのか、親父の首にはタオルが巻かれていた。
コップに注いだお茶を飲み干すと。
親父は、僕の方を向いてこんなことを尋ねてきた。
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