第3章 運命の日

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「もう朝か・・・」 窓の外では、スズメとカラスが合唱コンクールを開催している。 あれから風呂に入り、インスタントラーメンさんにお世話になった後。自室に戻って睡眠を試みたが、失敗に終わった。 数時間前に着替えたばかりの部屋着から、シャツのしわが戻らない制服姿に変身する。 一階に降りるとすでに親父の姿はなく、テーブルの上には菓子パンが置かれていた。 僕はそれを半分ほど食べてから、袋を半分に折って開かないようにして、テーブルの上に戻す。 「行ってきます」 誰もいない家に挨拶をして、学校へと向かう。 時計が指す時間は、いつものそれよりも一時間ほど早かった。
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