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「撮るなら、最後まで撮りなさいよ!」
僕は彼女の言葉にビクッとしてしまった。
「いい? わたしにとってカメラは刀と一緒なの。
刀を抜くときは切るとき。覚悟もなく安易には抜かないものなのよ。カメラもそう。ファインダーを覗くときは撮るとき。覗いたら必ず撮らなきゃダメなの。だから、あなたもちゃんと撮りなさいよ」
少し間を置いて彼女は続けた。
「撮れた写真はわたしに見せてね。気に入ったら、さっきのお願いきいてあげるわ」
僕は覚悟を決めて、ファインダー越しに彼女をみつめた。
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