186人が本棚に入れています
本棚に追加
/597ページ
自警団はその光景に口が開いたままになった。
それまで拷問で受けた傷に対して、アンジェリカは力が使えなかったのので、初めて見たためだ。
被害者達の居る建物ををすっぽりと覆った後、静かに掻き消えるように光は消えていった。
うめき声を上げていた人々からは『黒い雨』の傷はどこにも見られたなかった。
その光景を、自警団の後ろから見ていた人物が居た。
治療を終えると、アンジェリカは自警団の元に連れていかれ、馬車に乗せられようとしているところに、口を挟む人が居た。
最初のコメントを投稿しよう!