おっちょこちょいと、カワイイやつ

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はぁー。 吐いた息が、真白の空に馴染んでいく。 分かってないな。今こそが絶好のシャッターチャンスだっていうのに。 でも、それも口にはしなかった。 「・・・・早く帰ろっか」 彼女の指先が、雪の凍えを忘れぬうちに。   絡めた小指を伝わる震えが、胸の高鳴りだと知られるまえに。

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