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彼女が初めてこの部屋に来た夜。 あの時から、今に向けてのカウントダウンがきっと始まっていた。 一方通行の気持ちのまま、始めてはいけないことはわかっていた。 でも、あの日、あの夜に… 壊れてしまいそうな彼女を放って置くなんてことは、出来るはずがなかった。 彼女は、職場の先輩で、俺が就職した三年半前に出会った。 特に目立って美人でもなく、特別に愛嬌がいいわけでもない、そんな彼女への思いは、最初は同じ仕事をするものとしての単純な憧れだったと思う。 彼女の能力に対してもだが、仕事に対する考え方だとか、向き合い方に共鳴し、尊敬するようになった。 そういう目線で、ずっと見ているうちに、あまりにも真っ直ぐ過ぎる彼女の事が心配で、いつか壊れてしまいそうで、不安になった。 心配で、心配で、ずっと見つめていた。     
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