第1話 さよならシュウ君

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シュウ君に捨てられたのだと 思い知らされた私は アパートへ帰るため 東京駅の構内を 生きる気力も無くしたまま呆然(ぼうぜん)と歩きだした。 そして熊本の実家へ戻ろうと 東京駅の構内を歩いていた…。 どこだっただろう。 駅の構内のどこかにあった 大型ビジョンで流れ始めた 『シュウ君の自殺報道』。 私が犯した 『殺人』の罪の身代わりとなって あの夜…まだ傷だらけだったシュウ君が立っていた 同じビルから飛び降りて… ーー私を罪から遠ざけようと… 私の手から、か弱くて身勝手な手から 未来ごと全てがすり抜けて行く。 そのニュース報道を見た私を 容赦(ようしゃ)なく枯れ果てたはずの涙が 何時間も責め続け… その場に私を雁字搦(がんじがら)めにしたまま 容赦ない言葉を浴びせる。
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