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食器を洗っていると、背後から手が伸びてきて私のブラを下げる晴馬の指が先端を抓んだ。毎度のことなのに、キュンって感じてしまうと身体のスイッチが入る。一緒に食器を洗うんじゃなくて、私の炉に火を入れて温めておこうと考えたみたい。耳を柔らかなくちびると舌で甘噛みされながら徐々に服を脱がされ、なんとか洗い終わった時にはすっかり全裸にされていて、お風呂に連れ込まれた途端に本格的な愛撫が始まる。
頼んでないのに全身泡塗れにされて、シャンプーもリンスもしてくれて、私がお返しに晴馬を洗ってあげるとすごく蕩けた顔をして、濡れた髪から水を滴らせながらキスしてくる。
飽きることのない熱い愛撫に、私も自分でも不思議なぐらいちゃんと感じて、お風呂から上がってベッドに連れ込まれた途端に激しく求め合った。つながったまま私のつま先の指をしゃぶられると、どうしようもなく乱れて恥ずかしい声が出てしまう。晴馬のセックスは結婚式以来どんどんエスカレートしていた。
真剣に赤ちゃんが欲しい晴馬はせっせと私の子宮に子種を注ぐけど、なかなか授かることはなかった。
命って、不思議だなぁって思う。
私がこの世界にやってきた二十年前は、お父さんは余命一年の病の床にいた。女の人を抱くほどの体力もなかったはずなのに、ひとめぼれしたお母さんと恋に置ちて一瞬だけ元気な人と変わらないぐらい体力も精神力もあったと聞いている。具体的な話じゃないけど、お母さんが前に教えてくれたのは、お父さんと夫婦の営みをしたのは十回もないそうだ。
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