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「あああ! あっ、あッ、あぁあん!」
「いいぜ、瞬。最高だ」
律儀に腰の律動に併せて啼く瞬に、恭介は気を良くしていた。
不眠解消のためのセックスでも構わない。そのパートナーに、俺を選んでくれた事の方が、重要。
緩急を、強弱をつけて、恭介は腰を打ち込んだ。この身体にしっかりと、恭介に抱かれた、という刻印をきざむために。
俺以外の誰かじゃ、満足できねえようにしてやる。
そんな気持ちが、無くも無い。
だが、それ以上に瞬が愛しかった。瞬を、愛していた。
恋焦がれていた人を、この手に掴む悦び。体を重ねる幸福。
純粋なエロスを、ただ全身で感じていた。
幾度となく果て、自らの愛液でぐちゃぐちゃの瞬をかき抱き、恭介は長いこと堪えていた精を放った。
「はぁッ! あッ、あぁッ! んあぁあ!」
「瞬……」
二人、ベッドに崩れ込み、口を開いてはぁはぁと息をした。
時折、瞬の体が細かく痙攣する振動を感じながら、恭介は自分でも呆れるほど月並みな事を言った。
「悦かった?」
「すごく……」
「俺も」
ぎゅうと握ってきた瞬の手を握り返しながら、そう言った。
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