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「おやすみ、瞬」
とん、とん、と、あやすように肩を叩く恭介の手のひらの温かさ。
「ありがとう、恭介」
心地いい。
なんて、心地いい。
安らぎの中、すうっと意識が遠のいてゆく。
「瞬?」
恭介に応えたのは、瞬の静かな寝息だった。
やっぱ、まだ疲れてたんだな。
そんな風に、思った。
少し、意地悪な笑顔を作った。
「昨夜は、いじめてゴメンな」
そして、寝顔の額にキスし、柔らかな髪を撫でた。
瞼を閉じると、瞬の寝顔が残像で見えた。
このまま眠ると、こいつの夢が見られそう。
そんな事を考えながら、恭介もとろとろと眠った。
二人で手を取り、夢の世界へ旅立った。
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