夢で逢いましょう

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 あたふたどぎまぎとしているところへ、瞬がバスルームから出てきた。 「髪、洗わなかったのか?」 「うん。夕方、先に洗ったから」  これは何を意味するか。 (洗い髪でベッドインするのを、避けているのか~ッ!?)  いよいよ大人のお泊りに発展するのかと、恭介は興奮してきた。 「恭介」 「は、はひッ!?」 「手紙……読んだ?」 「お、おぅ」 「いいの?」 「OKだぜ」 「じゃあ、綺麗に洗ってきてね」 「……。」  内心、鼻血を吹いている恭介だ。  泊まってください、体は綺麗に洗ってください、とくれば、あとは……あとは……。  そして脱衣所の鏡の前に、再び小さな四つ折りの紙片が。  恭介は、震える指先で紙を開いた。
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