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意識が戻って来ると耳の近くで誰かの呼吸の音が聞こえた。目を覚ますと薄暗い部屋にいた。
起き上がり私は後ろを振る帰る。私の背後には、何も身にまとっていない生まれたままの姿の女性が眠っていた。
私は驚いてすかさず後ろへ後ずさる。よく周りを見れば男女問わず若い人達が全裸で床に寝っ転がっている。ちなみに私は制服を着たままだった。
その異様とも呼べる光景に叫び出しそうになる口を必死に抑えた。
覆い尽くされた壁と鉄格子、これを見れば自分の状況がよくわかる。私はなぜか牢屋に入れられていた
一瞬小学校の頃に一度やった“俺は無実だ”ってセリフを言ってみようかとも思ったが場違いな事この上なかった。
そんなふざけたことやっている余裕もない。
「あの、すみません、 起きて貰ってもよろしいでしょうか?」
取り敢えず、もっと詳しい状況を把握するため近くにいた女性に声をかける。
女性に声を掛けても反応はなく私は女性を揺り動かした。
「起きて貰ってもよろしいですか?」
パチっと開いた瞳に私が映ると女性は体を起こす。
「よかった。 私ここがどこだかわからないんですが」
そのまま言葉を続けると女性は無表情のまま私の鼻先まで顔を近づけるとすんすんと匂いを嗅ぎまた体を横にしてしまう。
私はあまりの出来事に言葉を失う
「あ あの~ ここは」
その後、女性からの返事は返っこなかった。
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