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用意するのは乾燥した黄色と白と茶色の入り交ざる茶葉と、透明な耐熱ガラスのクリアポット、そしてそのポットと対になるティーカップ。
前もって温めてあったポットとカップに、熱湯を静かに回しいれ、すこしずつ花が躍り始めたところで蓋をしてハーブの香りを閉じ込める。
その一式を真波先輩の前に置いて、俺は砂時計を置く。さあっといかにも音が鳴りそうに滑らかに下へ落ちていく砂を、先輩はしげしげと眺めた。
「あと少し、待ってください」
こくりと頷きながら、先輩の目がポットの中でだんだんと開いていく花にくぎ付けになる。
「……綺麗」
「そろそろ飲み頃だと思います」
そう言いながら、俺は茶こしでこしながらガラスのティーカップの中にハーブティーを注いだ。とぽとぽと音を立てながら、少し茶色がかった黄色のハーブティーに満たされていくカップを、先輩の前に置く。
「どうぞ、飲んでください」
先輩は毒気の抜けたようなぼうっとした様子でカップを口に運ぶ。
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