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「最近の病院って生花NGなところも多かったりするんだって確かこの前看護士さんに聞いてさ。生花だとリスキーかなって」
「それで、奥さんが本が好きなら四つ葉のクローバーをしおりにして花の代わりに贈るのはどうかって提案してくれたんです」ココネさんが付け足す。
「ほら、四つ葉のクローバーって『幸運』だって言うだろ? まあ花っつーか葉っぱメインになるけどさ」
「……確かに言うけどさ」
そうか、生花は病院に持ち込むには衛生面での問題があった。完全に花選びに気を取られていて忘れてしまっていた。心の中で祐介の機転の良さとその人脈に舌を巻く。
「いや、俺もこの前会った人にたまたま聞いただけだから。それよか、お前なら見つけられる場所分かる? よな?」
ほぼ断定するような聞き方だ。
「……分かる、けど」
3人の視線の圧に耐えきれなくなって、俺は折れた。
「さすが植物博士」
「誰が植物博士だ」
「じゃあ、歩く植物図鑑」
「もっと嫌だ」
祐介とぎゃあぎゃあやりあっていると、ココネさんがおずおずと「あの」と手を挙げた。
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