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 思わぬ収穫を得て考え込んでいると、視線を感じた。 「でも、何でいきなりそんな話聞きたがるんだよ」  ウララさんが訝るのも無理はない。  でも、ここで正直にシノブの事を話したら、絶対に笑われる。  言いたくねぇ。 「んー、何となく?」 「それって、この前のガキに関係してる?」  誤魔化してみたけど、全く通用していない。  なんて勘の鋭い人なんだ。 「そのガキが、前の住人を探しているのか?」 「ウララさんって、人の心が読めるんですか!?」 「わざわざ読まなくたって、バレバレだっつーの」  ニヤリと笑うウララさんの表情は、全く予想していたものだった。  ウララさんだって、考えていることバレバレですよ。  絶対に楽しんでいる。 「幼馴染みらしいです」  観念して、シノブから聞いた事をウララさんにも教えることにした。 「それを調べてやって、恩を売ろうってか?」 「そんなつもりじゃないです」  と否定しても説得力はない。  悪く言えばその通りだから。  本気かどうか分からないが、シノブはまた来ると言った。  その時に、少しでもユキちゃんの情報を仕入れておいてやれば、あいつは喜ぶんじゃないかって浅ましい考えだ。  んでもって、それを餌にして懐かせようという魂胆もある程度ある。  懐かれたら困るクセに、それを望んでいる自分がいる。  自分から傷付きにいくんだから、厄介だよな。  だけど・・・。  探していたユキちゃんが、女孕ませて大学辞めていたなんて知ったら、あいつショック受けるんじゃないだろうか。
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