第一章 出会い

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それから、安藤と俺は顔を合わせれば世間話をする程度には仲良くなった。 安藤は大職員室では有名だった。 毎日苦手な数学の質問をしに数学教諭のもとを訪れている。 礼儀正しく、他の教諭に頼まれごとをされても嫌な顔一つしない。 何より、彼女の成績は学年トップ。 それなのに、彼女は自分のレベルより下の大学を志望していて、進路指導では戦いらしい。 お人形はカナちゃんと言って、安藤の親友で、二人は何をするにも一緒らしい。 これは、安藤から聞いた。 「カナちゃん可愛いから、気になるでしょ」 「いや?俺は清楚系が好みだし」 どちらかと言われば安藤の方が好みだ。 むしろストライクゾーンど真ん中だ。 でもこの時は、俺はまだ自分の気持ちを自覚していなかった。
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