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「うわぁぁ」
色っぽく言われて、顔を赤くして頬に手を当てる関町に、
「何、赤くなってんだよ」
と後頭部を引っ叩く。
「あはは、本当に面白いなぁ、二人とも。からかいがいがあるよね」
つまりはそういう事。
人差し指を立て唇にふれて投げキスのような仕草をする。
はっきりしない龍之介に気が付かせる為、そして、一途な関町を応援する為に引っ掻き回したというところか。
「長谷さん、勘弁してくださいよ」
眉を落とす関町に、
「ゆっくりしていってね」
と手を振り、長谷は別の招待客の元へと行ってしまった。
「遊ばれてますよね、俺達」
「あぁ、その通りだ」
関町と恋人同士となった事で長谷にやくことはなくなったが、からかわれるのは勘弁してほしい所だ。
「やっぱりあの人には敵いません」
そんな顔をせるのですからと、手が頬へと触れた。
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