女友達

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 半分だけ空になった家のベランダでタバコを吸う。最初はむせるとか聞いていたけれど、わりとすんなり吸えた。私の分の荷造りはまだまだかかりそうだ。何をダンボールに詰め込めばいいかわからない。  ショウさんからメッセージが届く。また好きな女の子に振られたらしい。オイオイと泣く絵文字に思わずクスリと微笑む。久々にお茶しましょうと返信をした。  ショウさんにはショウさんの悩みがあるし寂しい想いも確かに存在している。みんな寂しい想いをどこかで抱えて生きている。それでも、くっついて埋まる穴ならどんなにいいか。包み込むものがあったならどんなによかったか。もし結ばれても世の中がもっと柔軟な考えになっても、自分自身がどうにも気持ちが晴れない気がして。一生抱えていかなきゃいけない、それでもこればかりは変えられなくて、大切なーー。  風が自分の横を通って部屋の中へと通るのを感じた。思わず振り返って、変わらずにそこにある半分片付いた部屋を目にして気持ちがこみあげてくる。  何も出来なくても、ずっと好きだった。  きっとこれから先もずっと好きだ。
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