後編

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 博物館のデート以降、私は大鷹さんに好意を抱き始めていた。大鷹さんの方も私のことを悪くないと思っているようだ。その後もデートを重ねていったのだが、もちろん、結婚を前提に交際をしているのだから、いろいろ結婚についての話題も当然上がってくる。  何回目かのデートで、とうとう自分の理想の結婚像を話すまでに進展した。当然のことながら、私がBL好きな「腐女子」であることもすでに暴露している。それでも大鷹さんは笑顔で私の趣味を受け入れてくれた。なんて寛容な人なのだろうと感心してしまった。こんないい男性を世の女性はどうして、見放すことができたのだろうか。  今日は、和食のお店で一緒に夕食を食べていた。個室の部屋で、大鷹さん以外に話を聞かれる心配はない。この際、私の思っていることを話してしまおうと思った。それで、とうとう大鷹さんの許容範囲を超えてしまったら、それはそれで仕方ない。また次の相手を探すだけだ。「当たって砕けろ」である。  出された料理を食べ終わり、一息ついたところで私から話を切り出した。
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