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「はっ」
思わず声が出た。体は妙に熱く、嫌な汗をかいている。目の前の時計は午前6時を指している。温い布団、漫画で散らかった机、カーテンの間から差し込むまぶしい朝日。まぎれもない、僕の部屋だ。
「あら、早いのね」
キッチンでは母が僕の弁当のおかずを作っていた。
「母さん、いつも同じ朝が来るとは限らないのかな」
母は手を止めて、少し意外そうな顔をしたのち、こう応えた。
「雨が降ろうが、隕石が降ろうが、朝は朝よ」
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