九十九刹那という男と「僕」

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僕はページをめくる。ひたすらに。 「彼」のページや他の人のページを見つけても記憶は入り込んでこなかったが、彼女のページを見つける度、彼女と過ごした記憶が入り込んでくる。 彼女は笑う分、泣き虫でもあった。 彼女は笑う分、寂しがり屋でもあった。 彼女は笑う分、僕は ─。 僕は、彼女の笑顔から目が離せなかった。
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